高明寺レポート
第二章「地獄思想」の源流と展開
第二章 「地獄思想」の源流と展開
1.古代文明からの伝播
「地獄の思想」また「死後審判の思想」の源流は、ペルシャ(イラン)を起源とするゾロアスター教や、
さらにはシュメール・メソポタミヤ文明など西アジアの信仰に求められるかもしれません。
しかし仏教もまたこの思想を受入れ、中国に渡ると道教にも影響を与え、「十王思想」として展開します。
日本では、「十王思想」にもとづく閻魔の裁きと、『往生要集』にもとづく地獄の責め苦とが混在して、
奈良時代以来、日本民族の倫理観に多大な影響を与えてきたことを素描します。